㊼詩篇から⑵ ポインセチア㊾詩篇から⑷ 事故哲学

2020年01月07日

㊽詩篇から⑶ アメンボ波紋考

詩集『魂の領分』(2016/7)より



<アメンボ 波紋考>



針金よりも微細で長い手足が動くと
アメンボの後方に波紋ができた
後方というのはその分
アメンボが前進したからだった

アメンボが停止しても
その波紋は広がり続け
しばらくして消えたから
その波紋はきっと過去の証跡

近くで別のアメンボが
ほぼ同時に動いたので波紋同士が重なった
その重なった部分はどちらが上でも下でもない
同じ水面上で作られた複雑な交錯のすがた

ただそれぞれのエネルギーの理に従って
他を打ち消さず、他から打ち消されず
足し合わされた波紋のすがた
それは精妙で美しいと思った





okkai335 at 03:17│Comments(0)

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